5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

習作

1 :詠人知:2000/05/10(水) 07:00
どの辺がだめでしょうか?

2 :詠人知:2000/05/10(水) 07:01
友人と電気店をうろついていた。
その、あるところを通りかかったとき、女の子が泣いていた。
その女の子はもうだいぶ涙を流していたので、
先程から泣き続けていたのに違いないが、
そこを通りかかってはじめて目についたわけである。
女の子がなぜ泣いているのか私は知らない。
その子を叱る親がそばに居なかったからである。
女の子は一人で立ちすくみ、天井を見上げて泣いていた。
こういう場面に遭遇したら人はどうするであろう?
私は、それに気がつかないか、
気にも止めないというような風をして歩いていたのである。

3 :詠人知:2000/05/10(水) 07:02
そのちょうど横を通るとき、やっぱり私は彼女を見た。
しかし、そのとき、偶然、彼女と目があったのだ。
いや、偶然目があったとはいい難い。
私は彼女に見られていたのだ。
立ち止まって、ワアー、ワアーと泣く。
子供の駄々とは自己主張のようなものだ。
精一杯、声を上げて自己の存在を周りに訴える。
そして、その彼女は、
その自分の声を周りがどう受け止めているのか、
観察していたのである。
顔は天井に向けながら。
目だけで、つぶさに、冷静に。
私は彼女に顔を見られたのと同時に、私の心も覗かれたような気がした。
そしてまた、私も、彼女の心とそこにあるものを覗いたのである。
しかし、そこに二人しか居なかったかのような薄ら寒い瞬間は過ぎ、

4 :詠人知:2000/05/10(水) 07:04
彼女はまた天井に視線を戻し、また新しい声をワアーとあげた。

わたしもまた、何ごともなかったかのように通り過ぎ去った。
けれど、私は見たのである。
その顔を。
まだ歳も7、8の子供が、自分の使い方を確かめているのを。
子供の涙は果たして子供の涙か?
いや、子供もまた心得ている。
私は、まだそうやって無垢であると思われている子供さえも、
やはり人間であるということを見て、またいやな感じがしたのである。

5 :詠人知:2000/05/10(水) 07:06
空段がはいってしまいましたね。
まあいいか。

感想をお待ちしています。

6 :名無しさん:2000/05/10(水) 13:55
芥川っぽいね。3点。

7 :名無し@校正:2000/05/10(水) 14:27
駄目ではない行は一行もありません。手の込んだ冗談なのでしょうか?


8 :校正2:2000/05/10(水) 15:19
>駄目ではない行は
「駄目ではない行が」
>手の込んだ冗談なのでしょうか?(なの─トルツメ)
「手の込んだ冗談でしょうか?」

9 :>8:2000/05/10(水) 20:48
安易なトルツメはやめてくれ。
同文字数で直せんやつは、素人以下。

10 :詠人知:2000/05/11(木) 01:03
>3点。
100点満点はいやです。
どの辺がよくないですか?

>駄目ではない行は一行もありません。
具体的な感想が聞きたいです。
よろしくおねがいします。

>8
できれば本文の校正をお願いします。

11 :名無しさん:2000/05/11(木) 13:48
>9
いや、適当かもしれんぞ<8によるトルツメ。
痛さがなくなっている。

12 :かつあげ:2000/05/11(木) 21:46
ファンタジー書いてる奴らよりまし。
たしかに芥川っぽいね。5点。

13 :詠人知:2000/05/12(金) 08:03
>かつあげさん
あ、2点上がりましたね。
やっぱり芥川っぽいのですか。

引き続き2〜4の感想を募集します。
だめ出しならどこでも受けられますけど、
ここなら内容に触れて批判してくれそうなので。
よろしくおねがいします。

14 :名無しさん:2000/05/12(金) 09:11
文よりも内容が陳腐だよなあ、
稲中卓球部に同じテーマを扱ったシーンがあったね。
そっちのほうが説得力があった。


15 :名無しさん:2000/05/12(金) 21:05
マンガと文章を比べるのもどうかと思うけど。

ただあったこと、感じたことを伝えたいならもっと平易でもいい。
>こういう場面に遭遇したら人はどうするであろう?
>子供の涙は果たして子供の涙か?
などは不要な修飾に見えます。
簡潔に。

 電気屋で女のガキが泣いてた。口を大きくあけて。大声で。
 見ないフリをして通り過ぎようとした。
 横を通りすぎるときにふと目があった。ガキはさらに大声で泣きだした。
 自分の泣き声の効果を知ってやがるんだ。
 ガキだって計算高い人間なんだな、と思うと嫌な気分になった。
 今は泣きわめくことしか知らないメスガキだが、
 いずれもっと効率的な方法を覚えるだろう。服を脱ぐとか。
 そんなことを考えながら立ち去った。ガキは泣きつづけていた。
 その握り潰された深海魚みたいな顔は、
 金を払ってまで抱きたくなるような顔にはならなさそうに思えた。

・・・駄目でした(笑)

ありきたりの内容、ありきたりの結論という制限のなかで、
なおかつ何らかのエモーションを喚起したいのなら、
いわゆる「文学体」として読ませたいのなら、
文章のリズムや単語の選び方に気をつけるべきでしょう。
もちろん、言うだけなら誰にでもできます。そんなこと。
書く段になると・・・ねぇ?(笑)

16 :詠人知:2000/05/12(金) 21:53
>文よりも内容が陳腐だよなあ、
ふむふむ。
>稲中卓球部に同じテーマを扱ったシーンがあったね。
稲中に勝るのは至難ですね……。

17 :詠人知:2000/05/12(金) 23:41
>15
書き手が変わると全然違いますね。

>「文学体」として読ませたいのなら、
>文章のリズムや単語の選び方に気をつけるべきでしょう。
なるほど。

>もちろん、言うだけなら誰にでもできます。そんなこと。
>書く段になると・・・ねぇ?(笑)
実は、それが当初の目的でした。
人の作品をとやかく言う前に、自分には出来るのか……って。

18 :名無しさ:2000/05/13(土) 04:40
野々宮と電気店をぶらついていると女の子供が泣いていた。
随分前から泣いていたのだろう。目がふやけている。
「場所がいけねえな」と野々宮が言う。「どういうことだ?」
人通りの多いここならいずれ誰かが案内所なりどことなりと連れていくさ、
と皆が思って手を出さない。面倒なのさ」
なるほど。もっともだ。「ではこの子はどこで泣いていればいいんだい?」
「広田先生ならこう言うさ。人の滅多に通らない山奥の道で出会ったなら
放って置けないだろう。とかなんとか。」
「しかしこの子は今ここで迷子になったわけだから」馬鹿正直に反論した。
「もうこの歳になると自分の使い方くらい知ってるさ。見ろあの目を。
おりゃあ乞食より怖いね女って奴は子供でも化け物さ」そう言われ彼女を
見ると確かに泣き止んだ後今までとうって変わって冷静な目で廻りを見渡している。
僕とも目があった。が、誰も来ないと分かるとまた泣くのだ。
僕は妙に野々宮を見直して店を出た。彼女のもとには店員が駆けつけていた。

19 :名無しさん:2000/05/13(土) 05:51
おぉ、名無しささんだ。


20 :名無しさん:2000/05/14(日) 05:51
mage

21 :名無しさん@一周年:2000/05/21(日) 02:27
いろんな人が書き直してみたら面白いんじゃないの、これ。
批評スレッドじゃなくてやってみせるスレッドは新しいかも。

22 :名無しさん@1周年:2000/05/21(日) 03:11
>21 それならプロの作品の一部分を自分なりに、とかにしたほうが。
今のままじゃ元の文からの広がりが難しそうで・・。

23 :名無しさん@一周年:2000/05/21(日) 07:19
>それならプロの作品の一部分を自分なりに、とかにしたほうが。
プロの作品だったら逆に変えにくいのでは?
だって、ある種完成されてるから。

24 :age:2000/06/14(水) 07:41
今こそこれで遊べ。

25 :にっく:2000/06/14(水) 08:20
友人と電気店をうろついていたら少女が泣いていた。
涙でべたべたになった顔を見るに長い間泣いていたのだろうが、
ディズニーの曲に似たテーマソングが数ヶ国語で延々流れるこの店では
到底気付くはずも無い。
まあ、むべなるかなと横目に流しつつ通り過ぎようとしたその時、
彼女の視線が俺を捕えた。
そう、比喩でもなんでも無く、俺は彼女の視線に捕えられたのだ。
その目は全てを知っていた。まるで、テレクラでアポを取った女と合流して
「とりあえず、お茶でもしよっか?」と言ったときに、ごく自然にうなずく女のように。

少女もまた女なのだ。

背筋を冷やしつつも俺はそのままそこを通り過ぎた。
店内ではあいかわらず騒々しいテーマソングが子供の声で歌われている。
中国語だった。

26 :最高です。:2000/06/14(水) 08:36
最高です。

27 :まぶちゃん:2000/06/15(木) 00:14
技術を競う場なのでしょうが、内容もいじりました。シチュエーションから喚起された物語です。
果して、下記が面白いかは分かりませんが、例題は、ジャンルにも、物語にも、個人的な興味
を置けず、かといって、では、どのようなジャンルの何を書いてよいのかも判らず、なんとは
なしに筆を滑らせたものです。我々は、一体、何を書いたら良いのでしょうか。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
『マウ・スカ・バー』
恵比寿ににパソコンショップができたと云う。Jは、職業柄、こうしてのこのこやって来たと
云う訳である。

店内は、午前中であるのに、そこそこ混んでいて、目玉商品の前では、ニヤけた無精髭の四十男が、何かひそひそ耳打ちしては、赤いノースリーブの女子高校生が厭な笑い声を上げていた。

ここにいると、長年病みの偏頭痛が刺激され、Jはとたんに不機嫌になった。新宿での約束の
時間も迫っている為、自分の名刺を内ポケットに確認すると、広報とアポを取るため、手空き
の店員を探したのだった。

「Jさん?」

思わぬ声に振返ると、見たこともない女が、ハーシーズのチョコレートみたいにねっとりと微
笑んでいた。

「ええー! けっこうウケる」/「あれ以来? あのクリスマスの?」/「またパソコンの仕
事? プライヴェート?」/「美里さん、今でも連絡取ってる?」

立て続けに浴びせられる言葉に何と答えたのか覚えていない。なんでこの女は、こんなに楽し
そうなのだろう。女の大げさな感情がうとましく、目で店員を探しながら、女が何者か思い当
たらない自分に苛立った。

「ユカちゃん、元気?」


28 :まぶちゃん:2000/06/15(木) 00:15

ユカ? ユカとは、市営プールで溺死した実の娘だった。かれこれ二年、経つ。ずき……と、
なじんだ鈍い感覚が甦る。

「ええ、まあ……。まあと云うか……ユカは、もういないのです」

もぐもぐと、ようやくそれだけ答えると、声はくぐもり、殆ど泣きそうになっていた。

「ダダこねて泣いちゃったんだ?」

女は、意味深にそういうと、豊かな胸を心持ち傾けて、Jを試すように、目線を絡ませてき
た。ほのかな腋臭と香水の匂いに戸惑っていると、欲望を見透かしたように、げらげらと笑っ
た。

「夏に、事故で……」、Jが抗弁しようとすると、「迷子になっちゃうわよ、ほら」と、女
は、指し示す。
向うの売り場からは、大きな泣き声が聞こえ、小学生ほどのベソをかいた女の子に、店員が
何か語りかけていた。

「ホントは、ユカちゃん独りで泣いてたからさ、だから、いると思って。Jさーん、Jさー
んって、探してたんだ」。きょろきょろと探すしぐさでそう云うと、下から挑発的に目線を
すくう。

どうやら、あそこで泣いている娘がユカだと、誤解を受けたらしかった。遠目にも見すぼら
しいその娘を見て、Jは、むかむかさえした。誤解を受けるのは構わなかった。言いかけた
ことを最後まで云おう。最後まで云って、さっさと立ち去ること。

「ユカは、夏に、事故で……」
聞かずに、女は、目をくるんとさせて大慌てで、叫んだ。


29 :まぶちゃん:2000/06/15(木) 00:16
「店員さーん。ここにいますよ! お父さん、ここ!」

その後は、悪夢のようだった。周りの客は、自分をちらちらと見ているし、赤いノースリー
ブの女子高生にも厭な目を向けられた。当然、煤けたような顔色をしている娘は、見たこと
もなく、水洟をちり紙で拭ってやろうとすると、躰を反転させて逃れるのだった。「お尻に
触らないで! お尻に触らないで!」。

ともかく、自分は、そんなことはしていないのだし、この娘は、ユカではないのだから、
「おい……」と、店員に呼びかけると、「お父さん見つかって、良かったね」と、店員は、
娘に親しげに問いかけている始末だし、すかさず、「どうもありがとう」と、礼を重ねて事
態を収拾しようとしたのは名前の思い出せない、あのおせっかいな女であった訳なのだ。

Jは、本物の親がいないかと辺りを見回した。

「これ。これがいい」。娘は、Jのズボンを引っぱると、レモン色の動物を型取ったマウス
カバーを指さし、欲しい、欲しいとねだるのだった。頬には、ずっと泣いていた涙の道がで
き、洋服はどこか着古した感じがカビの匂いを想起させ、成績の悪そうなまなざしには、買
わねばまた泣きだす、大人顔負けの駆け引きが計算されていた。

「きみ、ママとパパはどこにいるの?」、と云うと、娘は、くりくりとした瞳でじっとこち
らを見てくる。Jは、いらいらして、質問を繰り返した。「ママとパパはどこですか?」。

闇と星が明滅した。気づくと、Jは倒れていた。仁王立ちになった、名前の思い出せない女
の太股が奇妙に生白く、ストッキングも履いていない素足を晒していることを今更ながらに
理解した。破裂音が耳に残り、頬が痺れていた。どうやら、女に殴られたらしい。

「美里さんは、もういないんでしょう? お父さんが、そういう育てかたしたら、意地悪し
て育てたら、どうすンのよ。ユカちゃん、どうすンのよ!」



30 :まぶちゃん:2000/06/15(木) 00:17
パソコンショップで女に殴られ、ぶっ倒れ、ドラマのような台詞を云われて見たらいい。お
まけに、女は、自分の言葉に興奮し、無言で顔を覆い、肩を震わせていた。Jは、立ち上が
ると、鞄を拾い、カメラの無事を確かめた。その時、肘が、親の判らない子供に触れると、
火のついたように、騒ぎ出した。「お尻に触らないで! お尻に触らないで!」。

やじ馬が近寄ってきた。
「大丈夫?」
「頭、変だよ、こいつ」
「犯人だ」

Jが、人々に囲まれて動けなくなっていると、店員が、詰め寄って来て、高飛車に云った。
「お客さん、この子の親だと証明できますか?」。

店員は、さっと、Jの市民IDを取り上げ、直立不動でへらへらと辺りに笑いかけていた娘
のIDと見較べたと見ると、「失礼致しました」と、慇懃な一礼をし、気づくと、もう、と
うに倉庫の方へと立ち去っているのだった。店員に握らされた、二つの市民IDがJの手に
あった。何かを云おうと、去り行く店員の背中をニラみつけていると、すぐに野次馬の輪も
散らばり、その場は、また元の売り場に返った。

手元のIDカードには、ユカの名前が記載されていて、Jのカード裏の扶養家族の特記事項
が、この娘とJの血縁を示していた。確かに。

やわらかに手を握られた。おせっかいな女はもう笑ってい、丸い胸がぷるんと揺れた。名を、
奈々子と言った。



31 :まぶちゃん:2000/06/15(木) 00:17
×   ×   ×   ×   ×   ×

「照れちゃうよね。何んて言っていいか、判んないし」。

あれから、十三年が経過した。大人になっても、子狡いような、計算高い目の色に変わりは
なかった。「普通、ちゃんと挨拶とか、するのかな。感謝は、すごく、しています。……何
か言ってよ、いやあね」と、ユカは自分勝手に言い終わると、書斎から立ち去り、ややあっ
て、一階の方から、興奮したような、幸せそうな話し声が聞こえて来る。

今日、ユカは嫁いで行く。戸籍は、ユカをJの長女だと証明していたが、ニキビだらけで肌
の黒いこの娘は、しかし、どう考えてもユカではなかった。マシュマロのようにふわりと笑
って出掛けたユカが溺死したあの日、そして続く葬式。言いがたい喪失感。今でもJには、
ずき……と、なじんだ旧い感覚が甦る。

Jが階段を下りて行くと、和室のドアが開け放してあった。「もういい加減にしろよ。時間
ないよ」、Jが声をかける。式のあと、このまま新婚旅行に出掛けるユカのバッグに、くる
くると忙しく下着をつめているのは、あの日、パソコンショップで再開し、未だに、それよ
り前の時間を思い出せない、あの奈々子の十三年後の姿であった。



32 :名無しさん@1周年:2000/06/15(木) 01:05
うーん。。。。。

33 :名無しさん@1周年:2000/06/15(木) 02:40
だれか、おもしろいの書いて!!!!!

34 :にっく:2000/06/15(木) 04:03
>26
さんきゅー。

>27〜31
長い。4行目で読むのやめた。ちょっとだけ批評しちゃうと、
「赤いノースリーブの女子高校生」制服も着てないのになんで女子高校生とわかる?
「ここにいると、長年病みの偏頭痛が刺激され、Jはとたんに不機嫌になった。」文章が変。
直すと「この空間では、長年病みの偏頭痛が刺激される。Jはとたんに不機嫌になった。」
くらいかな?あとは読んでないので知らん。

じゃ、新作。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
大川と繁華街を歩いていた。
キャバクラの呼び込みや怪しい黒人のキャッチをすり抜け路地に入ると
若い女が泣いているのが目に入った。風俗店の入り口だった。
涙でメイクが流れていたが、一目で分かるくらいの美人だった。
ピンクのタイトなワンピースに包まれた身体もまた、抜群のスタイルだった。
こんな女を大川がほうっておくはずが無い。なにしろ、高校のときのあだ名が
マス・大川だったくらいの奴なのだ。
「な、どう思う、あれ?」

35 :にっく:2000/06/15(木) 04:08
案の定、大川が反応した。ほっとけよ、と俺はそっけなく答えて、彼女を視界から外そうとした。
「や、ちょっと話し掛けてみるわ。先に行ってて」
大川が懲りずに聞いてくる。が、俺は、ああ、とだけ答えてそのまま道を進んだ。
いつもだったら引き止めているところだが、俺は少しでも早くその場から立ち去りたかった。

見てしまったのだ、目をそらそうとした刹那、彼女の目の奥の輝きを。
直感した、こいつは魔性だ。ひとたび引き寄せられれば身も心も
何もかもが吸い尽くされてしまう。
振り返らず、けれど、歩く速さも変えずに俺はそこを立ち去った。
まだ、あの視線が頭の中に焼きついている。全身が痺れているように感じた。
きっと、俺が猫だったら全身の毛が逆立っていることだろう。
大川のことを考えている余裕はなかった。

大川からはその一週間後に電話があったきりで、今ではすっかり音信不通だ。
人づてに聞いた話では、会社も辞めたらしい。
電話の内容は覚えていない。ただ、大川の声があまりにも明るかった。
その響きだけは今も忘れない。

36 :>34:2000/06/15(木) 07:01
長くてゴメン。
批評に関しては、気付く人いないと思っていましたので、嬉しかったりします。
やっぱり、書く人ですね。

この作品の方が、前の作より、文章がいきいきしていますね。


37 :名無しさん@1周年:2000/06/16(金) 02:09
ほとんど反応無いね。

38 :>37:2000/06/16(金) 06:17
>2〜4の習作の、単に表現を変えた15、18、25。
>2〜4の習作の、内容もいじって表現も変えた27、34。

試みとしては、後の方がオモロイと思う。もっと何人も続けばオモ
ロイと思うよ。でも、もうこのスレ、終わりなんじゃない?

1はもういないみただし。って云うか、ここまで、全部1の自作自演だった
ら、感服(わら


39 :名無しさん@1周年:2000/06/16(金) 08:58
「好きだ、清張。おれはおまえが好きだ!!」
燃え盛る炎をまえに、水上勉は臓腑からしぼりだすようにソレだけを口にした。
腰には若狭の一塩ものの鯖が荒縄でくくりつけられ、日輪かくやくたる真っ赤な
炎の余熱に、じゅくじゅくと脂を滴らせている・・・。

「おれが、好きならば。・・・水上」
いまだ小倉日記さえも一筆もつけぬ若き日の松本清張は、そのたらこのような美しい唇を
身も焦がすような恋愛のほむらにぶるぶる震わせながら、つぶやく。
「おまえが好きならば、どうだといのだ、清張」
若狭の一塩ものの鯖から、油がぽとり、と余熱にあふれ、したたる。
それはまるで、水上がながす心の涙といえば、軽薄な暗喩なのだろうか・・・。
「水上、おれが好きならば・・・」
無言のひとときの後、清張はついに叫んだ。
「その火を飛び越えて来い!」
「心得た!!」
水上は、その一瞬、心が無になった。いままで、おのが心を汚していた、戦後を生き残った不覚、執筆煩悶する「金閣寺炎上」の僧侶のみはてぬ暗黒、
そして腰に下げた若狭の一塩ものの鯖の焼け具合。
すべてが無になった。

そう、おれは無!
そう、おれは無!

愛しい男のもとに飛ぼうと、水上は腰をおとし、その身のすべてをバネにしてとんだ。
荒波けぶる、暗い日本海の冬。
昭和34年のことであった・・・

40 :最高です。 :2000/06/16(金) 09:01
最高です。

41 :>39爆笑:2000/06/16(金) 13:07
さいごに来て、やっとお笑いがきたな。
いいよ、これ!
つづき希望!!

42 :名無しさん@1周年:2000/06/16(金) 13:51
>さいごに来て、やっとお笑いがきたな。

え、もう最後なんすか?
誰か続く人いない?

19 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)